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「SUPER VIEW」キリンジ

 
1曲目の「早春」。この曲がこのアルバムの全てだと言い切ってしまおう。来春にリリースされる予定の次作を最後に弟のヤスの脱退が決定しているキリンジの、スタジオ9枚目となる最新作「SUPER VIEW」はあまりにも感動的な曲で幕を開ける。

前にも書いたけれど僕はいわゆる情報弱者なので(笑)、「どうやら今回のアルバムには久しぶりに冨田恵一が1曲だけアレンジで参加しているらしい」という事前情報のみで聴き始めたのだけれど、もう1曲目からこれでしょう、っていう。クレジット確認するまでもなく分かります(笑)。冨田ラボ流ウォール・オブ・サウンド。いかにも冨田らしい分厚い音の壁が押し寄せる。

これも前に書いたと思うけど、僕にとってのキリンジはメジャー・デビュー作となる1st「ペイパー・ドライヴァーズ・ミュージック」の衝撃が全てで、「(トミー・)リピューマ・マジック」ならぬ「冨田マジック」によって『treatment』されたこの魔法の1stアルバムからキリンジが冨田と『袂を分かつ』までの5th「For Beautiful Human Life」までが愛聴盤であった。6th「DODECAGON」以降のアルバムが、自分にとっては残念ながら愛聴盤とまではならなかったのは、単純な好みの問題であって、冨田恵一の不在やピコピコした音楽性(エレクトロニカのような音楽は決して嫌いではないのだがキリンジの音楽性にはそぐわないように感じる)のせいだけではないと思っていた。また「DODECAGON」以降のアルバムには「恋の祭典」、「エイリアンズ」、「Drifter」のようないわゆる「キラー・チューン」がないんだよな(1st「PDM」は全曲がキラー・チューンです(笑))、と思っていたのだけれど、この最新作ではいきなり頭からキラー・チューン炸裂。つかみはOK、しかし後は尻すぼみなのか、というとそんなことはまるでなくて、2曲目「TREKKING SONG」も冨田は関わらずともしっかりキリンジ流ウォール・オブ・サウンドを聴かせてくれる。前作「BUOYANCY」の「夏の光」での試みを完成させたと言ってもいい佳曲。そしていかにも弟らしいC&W風の3曲目「荊にくちづけを」でホッとさせる。この辺りの流れも素晴らしい。兄・高樹がヴォーカリストとしての新境地を聴かせる70年代『スウィートソウル』風の5曲目「いつも可愛い」、ギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」を思い起こさせる弟・ヤスの6曲目「今日の歌」。震災、原発をテーマにした7曲目「祈れ呪うな」で歌われるメッセージについては、聴き手が個人としてそれぞれに考えればいいのだと思います。素朴なティン・ホィッスルの音色が郷愁をさそう8曲目「バターのように」は和風ケルトとでも言うべきか。

僕はもうキリンジというバンドのあまりいい聴き手ではないのかもしれないけれど、こうしてふたたび素晴らしい作品を届けてくれたことが何より嬉しい。確かに弟の脱退は残念な知らせではあるのだけれど、個人的にはもうそろそろ名盤「Home Ground」以来となる久しぶりの兄・高樹のソロ作を聴きたいと思ってもいたので、何とも複雑な心境ではある。何はともあれ「兄弟」の縁は切っても切れない訳だし(笑)、今後の2人の活動を暖かく見守っていきたいと思うのです。



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