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「ケストレル」ケストレル


JUGEMテーマ:音楽

前回書いたルネッサンスを集めるに際して参考にさせてもらったガイド本が、プログレ・ファンの間では通称「赤本」「青本」の名で知られる(ウソ(笑)。よく知らない )「UKプログレッシヴ・ロック(シンコー・ミュージック刊)」である。


4年くらい前、僕にプログレという未履修科目(もはやこのワード自体が懐かしいですね。当時は連日のようにニュースで報道されていた言葉だけど)が発覚した際にプログレ補講を受講するための教材として購入していたもので(笑)、ここ最近は目を通していなかったのだけれど入院した際に暇つぶしにでも、と引っ張り出して病室に持ち込んで読んでいた。ページをめくっていてケストレルがリリースした唯一のアルバムの、その印象的なジャケットが目にとまったとき、20年前の記憶がよみがえってきた。

学生だった当時、所属していた音楽サークルのプログレ好きの先輩が10ccやバッドフィンガー、パイロット、E.L.Oといったポップ・バンドが大好きだった僕を見て「君はケストレルを聴きなさい。きっと気に入るから」と勧めてくれたのである。しかし当時の僕は「いくらポップでもプログレはちょっとなあ」と先輩のせっかくのレコメンドを無視して結局聴かずじまいのまま今に至っていたのである。あれから20年以上も経って、ようやく聴いてみたそのアルバムの内容は、このいつもの展開はもうこれ以上書く必要もないと思いますが(笑)。

アルバム冒頭の「アクロバット」の歌い出しの泣きメロでもう心を鷲掴みにされる。確かにバッドフィンガーである。しかしただ親しみやすいパワーポップという訳でもなくそのメロディは一筋縄ではいかなくて、まさにプログレッシヴな展開を見せる。曲のタイトルどおりヒネりの利いたアクロバティックな着地を披露する。この辺りのポップセンスは10ccのゴドレイ&クレームに近いかもしれない。2曲目の「ウィンド・クラウド」なんかオサレなソフト・ロックのコンピレーションに入ってても違和感ないような曲である。「テイク・イット・アウェイ」はザ・サークルの「レッド・ラバー・ボール」をちょっと思い出させる。ただ歌メロ自体はポップでも後ろでベースはブリブリ言ってるし、ドラムスはジャジーに粘っこいし、エレピは軽やかに弾むし、いくつかの曲で聴かれるメロトロンの洪水はしっかりプログレでもある。

とにかく久しぶりにただグッド・メロディに身を委ねる快感を味わったような気がする。こんなに素晴らしいパワーポップの名盤をプログレ・ファンだけのものにしておくのはもったいない(笑)。ただひとつだけ惜しいのはケストレルがこれ1枚だけしかアルバムを残していないという点。メイン・コンポーザーであるデイヴ・ブラックが後に参加したスパイダーズ・フロム・マーズ(かのジギー・スターダスト=デヴィッド・ボウイのバックバンド)のアルバムなんかももちろん聴いたのだけれどそれでも全然食い足りない(笑)。そこで僕は日本盤紙ジャケのライナー・ノーツに書いてあるデイヴ・ブラックが影響を受けたアーティストにわずかな手掛かりを求めた。そこには「フォーカス」というバンドの名前があった。何かが僕の記憶の扉を叩く。そしてまた僕は新たなるセレンディピティを体験することになるのである。それについてはまた次回。

しかし不思議なものですねえ。病気をして入院して久しぶりにプログレ本を開くことがなければ、僕はこのケストレルの名盤にめぐり会うことがなかったのかもしれないのだから。

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