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I Write The Songs

JUGEMテーマ:音楽

「The Nearest Faraway Place」:
以前ブログで「あなたはビートルズ派かストーンズ派か?と問われたなら僕は断然ビーチ・ボーイズ派だった」と書いたけれど、最近またビーチ・ボーイズを聴いている。別に夏だから、という単純すぎる理由ではなくて(笑)、前回書いたようにショーン・オヘイガン〜ハイ・ラマズを聴いていて、やはり無性に「本家」ビーチ・ボーイズを聴きたくなったからである。しかしこの「20/20」に収められた「キャビネッセンス」( 幻のアルバム「スマイル」に収録予定だった曲。ブライアン・ウィルソンとヴァン・ダイク・パークスの共作)なんかを聴いたら、ハイ・ラマズを好きな若い人たちはどう思うのだろうか?こんな風に元ネタにめぐり会うと興ざめする人もいるのかもしれないけれど、手品のタネ明かしを見せてもらったようなカタルシスが得られるのもそれはそれで楽しいという気もする(笑)。

しかし改めてこのアルバムを聴き直して、僕がやはり心を奪われてしまったのはその「キャビネッセンス」ではなかった。「ザ・ニアレスト・ファーラウェイ・プレイス」。ブルース・ジョンストンが初めてビーチ・ボーイズの為に書き下ろしたインスト曲である。

これも以前ブログで「僕がビーチ・ボーイズが好きだ、と言う時の30%はブルース・ジョンストンが好きだ、という意味である」と書いたけれど(笑)、それくらい思い入れの深いミュージシャンである。いや「あなたは沢山の音楽を聴いているようだが結局誰が一番好きなのか?」と問われたのなら、ブルース・ジョンストンです、といっそ言い切ってしまってもいいとさえ思っている。ニッキー・ホプキンスやマシュー・フィッシャーやアラン・パーソンズ・プロジェクトについて「甘くて優しくて繊細でソフト」と書いたけど、なにゆえそういうタイプのミュージシャンが好きなのかというと、全てはこのブルース・ジョンストンから始まっているのである。ということで治まりかけていたハイ・ラマズ熱から今度はブルース・ジョンストン熱に浮かされることになった(笑)。

この「ザ・ニアレスト〜」はいかにもブルース・ションストンらしいメランコリックでロマンティックでノスタルジックで優しい佳曲。惜しむらくはインスト曲のためブルースの甘い歌声が聴けないことくらいか。


「God Only Knows」:
ビーチ・ボーイズの最高傑作とされる「ペット・サウンズ」の代表曲「God Only Knows」は言うまでもなくブライアン・ウィルソンの書いた曲であってブルース・ジョンストンの書いた曲ではない。しかしこの曲のハイライトとも言うべきコーダの部分で、ブライアン・ウィルソンと印象的なコーラスの掛け合いを聴かせてくれるのがブルースである。ブルースがビーチ・ボーイズのメンバーとして初めて存在感を示した曲と言える。しかし18歳の頃に繰り返し聴いた「ペット・サウンズ」を、今改めて聴き直してみると一番心に響く曲は「Let's Go Away For A While」や「Pet Sounds」といったインスト曲だったりする(笑)。


「Deirdre」「Tears In The Morning」:
「スマイル」がオクラ入りになって以降、低迷していたビーチ・ボーイズが70年代に入ってリリースした快作「サンフラワー」(商業的には成功しなかった)に収録されたブルース作のこの2曲は、もはやビーチ・ボーイズの曲とは言えないのかもしれない。アレンジは映画音楽で有名なミシェル・コロンビエが担当。特に「Tears〜」のフレンチ風味の味付けはブルースの耽美な趣の楽曲とよくマッチしている。ミシェルはレコード会社のA&RマンでもあったブルースがA&Mレコード人脈から連れて来たのかもしれない。


「Disney Girls(1957)」:
次作「サーフズ・アップ」に収録された名曲「ディズニー・ガールズ」。ブルースと言えば何と言ってもこの曲にとどめを刺すだろう。村上春樹がエッセイ「村上ソングズ」で「1957年のディズニー・ガールズ」として訳詞とともにこの曲を採り上げているが、美しい楽曲だけでなく素晴らしいのはブルースが描くその歌詞の世界観である。

「オープンカーと綺麗な星たち/僕に欠けていたのはそれなんだ/ファンタジーの世界とディズニーの女の子たち/もうすぐ帰るから」(拙訳by豊満ランドオー)


「Don't Run Away」:
60年代にブルースがテリー・メルチャー(女優ドリス・デイの息子。80年代に入ってビーチ・ボーイズが全米No.1に返り咲いたヒット曲「ココモ」は元々テリー・メルチャーのソロ曲だったものを発展させたもの)とともに組んでいたユニット、ブルース&テリーはジャン&ディーンのような主にサーフィン&ホット・ロッド系の音楽を演っていたのだけど、この「Don't Run Away」はブルースが書き、自らがヴォーカルを執ったブルースのその後の音楽の原点とも言うべき曲。ブルースらしい美しいバラードなのだけど、コード進行がちょっと複雑で洒脱。60年代に作られた楽曲なのにまるで古さというものを感じさせない。この曲の熱心なファンである山下達郎はこの曲を下敷きにして「Only With You」を書いた。基本的にはソフトロック的なアプローチの曲で、盟友とも言うべきカート・ベッチャーを引き合い出す人もいることだろう(ブルースはカート・ベッチャーとゲイリー・アッシャーのプロジェクト=サジタリアスの1stアルバムにも参加している)。


「Don't Worry Baby」:
カリフォルニア・ミュージックはブルースが70年代中頃に組んでいたトリオ。この「Don't Worry Baby」は言うまでもなくビーチ・ボーイズのヒット曲のカヴァーなのだけれど、僕はこのカヴァー・ヴァージョンを聴いたときの衝撃を忘れられない。カヴァー曲には原曲に忠実なものと原曲を破壊したものの大きく分けてふたつのパターンがあると思うのだけど、この曲は完全に後者。で、後者のパターンは往々にして原曲のファンの支持を得られないことが多いのだけれど(笑)、このカヴァーはほとんどのビーチ・ボーイズファンが納得するのではないだろうか。ブルースのヴォーカリスト、コンポーザーとしての魅力のみならず、アレンジャー、プロデューサーとしての力量を存分に発揮した楽曲。実際に「スマイル」がオクラ入りして以降のブライアン・ウィルソンがダメになっていた頃のビーチ・ボーイズがコンスタントにアルバムをリリースし続けられたのは、アレンジャー、プロデューサーとしてのブルースの音楽的なサポートによる部分が大きかった、と言われている。そしてやはり魅力的なのはほとんどユニセクシャルと言ってもいいブルースの甘い歌声である。


「She Believes In Love Again」:
我々の世代でビーチ・ボーイズのリアルタイム体験ということになるとこのアルバムになる。特にシングルカットされた「ゲッチャ・バック」は、その印象的なビデオ・クリップ(MTVの時代、ですね)と共にファン以外の人でも記憶している人が多いのではないだろうか?ちょうどヴァン・ヘイレンのデイヴ・リー・ロスがビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガールズ」をカヴァーしたのも同じ頃で、こちらも同じようにビデオ・クリップが印象的だった(思春期だったので特に水着の美女が数多く登場するこの二つのビデオクリップが印象に残っているだけかもしれない(笑))。とにかくブルース・ジョンストンという人は寡作というか控えめな人なので(笑)、このアルバムでもブルースのペンよる曲はこの「She Belives〜」1曲のみ。山下達郎の「Only With You」はブルース&テリーの「Don't Run Away」を下敷きにしている、と書いたけど、この「She Believes 〜」は「ゲット・バック・イン・ラヴ・アゲイン」の元ネタなのではないか?と思うのだけれど、どうでしょう?


「Slow Summer Dancin' (One Summer Night)」:
’92年リリースのこのアルバム(ブライアンは不参加)でも例によってブルースの曲はこの1曲のみなのだけれど、いかにもブルースらしい美しいバラード。こういうのを聴かされると、この人がもっと多作な人だったらなあ、と残念でならない。


I Write The Songs:
バリー・マニロウが歌って全米No.1ヒットとなり、コンポーザーとしてグラミー賞まで受賞した名曲。もともとは「愛ある限り」のヒットで知られるキャプテン&テニールの為に書かれた曲で、その後パートリッジ・ファミリーのデヴィッド・キャシディなど数多くのアーティストにカヴァーされた。この曲については以前書いたこともあるのでご参考まで。このブルースのソロ作は寡作な人らしく(笑)、シンプルなエレピの弾き語りによるセルフ・カヴァーやカヴァーばかり(ついでに言うとジャケ写もビーチ・ボーイズ「サンフラワー」の内ジャケの写真の流用(笑))。このアルバムというと必ずと言っていいほどヴェンチャーズの「パイプライン」のディスコ風カヴァーの悪評の話になってしまうのだけれど(笑)、当時は盟友カート・ベッチャーも「カリフォルニア」というプロジェクトでディスコ・サウンドに傾倒しており、お互いに触発しあってこういうことを演っていたのは明らか。僕は個人的にはブルースの「パイプライン」もカートのカリフォルニアも嫌いじゃないんですけどね(笑)。

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  • 2016.04.03 Sunday
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コメント
こんばんは。気づいたら更新されているじゃないですか(何を今更)。

「God Only Knows」はポール・マッカートニーが好きな曲に挙げていました。私はこのアルバム、冬によく聴きますが、久しぶりにジャケットを見て聴きたくなったので引っ張り出してきました。

ところで、アル・スチュアート、お好きですか?


  • sentir
  • 2009/08/26 11:21 PM
こちらも気づいたらコメントがついてた、という感じですみません(笑)。

「ペット・サウンズ」は確かに冬の趣はありますね。同じビーチ・ボーイズなら「クリスマス・アルバム」という定番もありますが、こっちも悪くない。内省的な内容とスペクター風ウォール・オブ・サウンドのせいでしょうか?

アル・スチュアートは「Year Of The Cat」「Time Passages」「Modern Times」の3枚を持ってます。お察しの通り(笑)アラン・パーソンズつながり、ということで。何と言うか「英国」を感じさせるソングライターだと思います。なぜか「英国」と言うとまず思い浮かべるのがこの人です。
  • 豊満ランドオー
  • 2009/08/29 10:18 AM
そうですね、イギリスらしいソングライターですね。
初めてこの人の名を知ったのは「24 Carrots」の中の「Midnight Rocks」を聴いたとき、高校時代でした。
音楽好きの先輩に作ってもらったテープに入っていたのですが、そのテープにはエルトン・ジョンやらクイーンやらエルヴィス・コステロやら…まとまりがないようで、聴いていて違和感のない選曲(笑)だったので、気に入って結局聴きつぶしてしまいました…。

  • sentir
  • 2009/08/31 10:01 PM
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