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エリオット・スミス「ニュー・ムーン」



ああ、今日もイッツ・ビーンナ・ハーデイズ・ナイトだったなあ。犬のように働いたよ。丸太のように眠らなくちゃ。故エリオット・スミスの未発表音源を収録した2枚組アルバム「ニュー・ムーン」は、そんな疲弊しきった36歳の中年男には最適のアルバムである。死者から届いた二通目の(そしておそらくは最後の)手紙である。

前回のアルバム「Basement On The Hill」は「急逝したときにレコーディング中だった未完成に終わったアルバムのデモ音源集」であり、それ以上でもそれ以下でもない、という内容のアルバムだった。それゆえ熱狂的なファンが求めているからとはいえ、亡くなったアーティストの未発表音源が、当たり前だが、本人に断りも無くこうした形で世に出るということには考えさせられるものがあった。そんなこともあって正直あまり期待をせずに複雑な思いを抱いて聴いた今回の「ニュー・ムーン」だったが、これが久しぶりに、きた。特に2枚組の一枚目のクオリティの高さと内容の濃さは、彼が過去に残したどのレギュラー・アルバムにもヒケを取らない。デモ音源のため音質に難のある曲も多いのだが、もともとがアコギの弾き語りという作風が中心のアーティストであり、音質の悪さはこのアルバムの価値をいささかも毀損するものではない。

ブックレットに収められた、KISSのアルバムを手に笑っているエリオットの幼い頃の写真が胸を打つ。そういう世代なんだよな(彼は生きていれば僕より1つ上だ)。子供の頃に従兄弟の家に遊びに行ったとき、部屋に貼ってあったジーン・シモンズのポスターが恐かったことを思い出した。

1枚目のラストに以前もブログに書いたビッグ・スター〜アレックス・チルトンのカヴァー曲「サーティーン」が収録されていて、曲にあわせてつい口ずさんでしまった。

「君のパパに僕たちのことに口出しするのをやめるよう言ってくれよ/「黒く塗れ」について語り合ったことを彼に言ってやりなよ/今はロックン・ロールの時代なんだよ、と/こっちにおいでよ/ここなら2人だけだよ」

口ずさんでいたら、いつもとは明らかに温度の違う熱いものが、目の奥の方から溢れ出てきた。やはりかなり疲れているな。

エリオット・スミス関連過去記事1

エリオット・スミス関連過去記事2

エリオット・スミス関連過去記事3



僕がくるりというバンドの存在を知ったのは、TVのCMで流れていた「春風」を聴いたのがきっかけだった。「春風」は露骨なくらいにはっぴいえんどの影響が色濃い佳曲だった。あれから7年が経って、本作の先行シングル「ジュビリー」で彼らはついに「春風」を超える名曲を産み落としたのだな、と思った。

前作「NIKKI」はくるりがティーンエイジ・ファンクラブになっちゃった(「ハウディ」の頃のソフト・ロック寄りだった頃のTFC)、という趣のアルバムだったのだが、今回のアルバムはその「歌モノへの回帰」路線を踏襲した末に辿り着いた高み、とでも言うべきか。奇をてらうのが芸風だった感さえあるくるりが、こんな風に原点回帰を見せてくれたのは嬉しい。

くるり関連過去記事1

くるり関連過去記事2

くるり関連過去記事3

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