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  • 2016.04.03 Sunday
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ベガーズ・オペラ「パスファインダー」



72年リリースのベガーズ・オペラの3rdアルバム。おそらくプログレ・マニアの間ではキーフの不思議で美しいアルバム・ジャケットの1st「アクト・ワン」の方が評価が高いのだろうが、ポップス方面から来たプログレ入門者の僕には(笑)この「パスファインダー」の方がしっくりくる。とは言え最近では同じキーフのジャケットつながりでクレシダとかアフィニティとかコロシアムあたりにまで手を出してしまっているから、僕も「プログレヶ原の樹海」のかなり奥深くまで彷徨いこんでしまったようである(笑)。

プログレと構えて聴き始めるとまず冒頭の「HOBO」でいい意味で肩透かしを喰う。あまりにも唐突なポール・マッカートニー節(笑)。バロック調のキーボードは否が応でもエミット・ローズを思い出してしまう。もちろん宅録1人多重録音のエミット・ローズにはこれほど重厚な演奏を聴かせるのはムリなんだが。さらに言うとベガーズ・オペラがプログレらしからんのは歌。上手すぎ(笑)。70年代後半以降のブリティッシュ・ハード・ロックやヘヴィ・メタルにプログレが大きな影響を与えているのは周知の事実だが、このベガーズ・オペラみたいな歌の上手いプログレ・バンドはもはやまっとうなハード・ロック・バンドと言っていいのではないか。より下世話になったEL&P(笑)というか。あるいはヴァニラ・ファッジあたりを想起させる。おそらくベガーズ・オペラというバンドを評するのには語りつくされた言葉だとは思うのだけど、あえていま一度親愛の情を込めて言わせていただくと(笑)B級でチープでジャンクなバンドだと思う。愛おしくなるくらいに(笑)。僕はもともとビートルズよりもバッドフィンガーやパイロットみたいな似非ビートルズのB級バンドが好きだったりするんで、こういうバンドはど真ん中ストライクです(笑)。

さてこのアルバムの白眉は何と言っても2曲目の「マッカーサー・パーク」。言わずと知れたリチャード・ハリスが歌って大ヒットした曲のカヴァーである。ドナ・サマーの悪名高きカヴァーが有名(笑)だが、この曲は大仰に歌えば歌う程良さが出てくるという不思議な歌なので(笑)、ベガーズ・オペラのように大袈裟に歌い上げることのできるヴォーカリストがいるバンドには最適の歌ではある。おそらくこの歌を歌うのに最も適したシンガーはフランク・シナトラかトム・ジョーンズのどちらかではなかろうか(笑)。曲を書いたのは僕のフェイヴァリット・コンポーザーの1人ジミー・ウェッブ(フィフス・ディメンション「ビートでジャンプ」やグレン・キャンベル「恋はフェニックス」など数多くのヒット曲で有名)。ジミー・ウェッブについてはまた日を改めて書きたいと思います。ジミー・ウェッブという人は稀代のメロディメイカーであると同時にとても文学的で美しい表現の詩を書ける詩人でもある(村上春樹がエッセイで「恋はフェニックス」の翻訳をしたりもしている)。この「マッカーサー・パーク」の歌詞も、聴いているだけでその情景が浮かんでくるような美しい歌詞である。ただ、比喩的表現が多く難解なのも事実で、以前ブログで紹介したプロコル・ハルムの「青い影」同様、日本語訳する気持ちが沸々と湧いてくる訳し甲斐のある歌詞でもある(笑)。自分なりの訳に挑戦させていただく。

「春は決して僕らを待ってはくれなかったね/僕らがダンスをしながら追いかけようとしても/それはいつも僕らが手を伸ばしたほんの少し先にあった/僕らはいつも一緒だった/まるで本のページの間にはさまれたように/愛という熱のアイロンで押し当てられたストライプのズボンのように/

マッカーサー・パークが夕闇に溶けていく/グリーンの甘い砂糖衣もみんな溶けて流れ落ちてしまった/誰かが雨の中にケーキを忘れていったんだ/僕にはそのケーキを拾うことはできない/焼き上げるのにとても時間がかかるから/それに僕はそのレシピを二度と思い出すことができないんだ/

君の膝の上で波を描いている黄色のコットン・ドレス/君の手の中の幼い赤ちゃんのような小鳥たち/木のそばでチェッカーをする老人たち/僕はそんな風景を思い出す/

またいつか僕の歌える歌が現れるさ/またいつか誰かが夢を持ってきてくれるよ/僕はワインがまだ温かいうちに飲むよ/太陽に目が眩んでも君に捕まりはしない/この先どんな恋をしたとしても/君だけは特別なんだ/

僕は自分の人生を意のままにするだろう/人々は僕を崇拝のまなざしで見つめるがそれも長くは続かないだろう/僕は自分の欲しいもの手に入れるだろう/そして僕の情熱は川の流れのように空からこぼれ落ちるだろう/この先どんな恋をしたとしても/僕は君の事を考えているだろう/それが何故かもわからないまま」・・・拙訳 by豊満ランドオー

まあ普通に考えれば失恋した男が公園で物思いに耽っている歌、ということなんだろうけど、文字通りに解釈して「勤めていたパティスリーをクビになったパティシエが公園のベンチで落ち込んでいる歌」と捉えてみるのもまた一興(笑)。

PS:
「60’Sポップスからプログレまで幅広いジャンルの良質なYou Tube動画をピックアップしてブロードキャストする現代のウルフマン・ジャック、はたまたレスター・ザ・ナイトフライ」9ch氏と、僕の未履修科目プログレ補講における先生と言える「弱冠15歳のプログレ少女」ぷにえ嬢に特別な謝辞を捧げたいと思います。お二人がいなければベガーズ・オペラという愛すべきバンドに巡り会うことはなかったでしょう。ありがとうございます。お二方のサイトへは右→のサイドバーの「links」から飛べます。

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  • 2016.04.03 Sunday
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コメント
豊満ランドオーさん、TBどうもありがとうございました!
ワタシはベガーズ・オペラを全く知らないのですが(汗)、
ジミー・ウェッブ繋がりということで(^^ゞ

ところでワタシのブログのリンクをしていてくださったんですね!
今までぜんぜん気が付きませんでした!
どうもありがとうございます♪
ワタシのほうもコチラのブログをリンクさせてくださいね^^
今後もどうぞヨロシクお願いします♪
  • もりたん
  • 2007/03/26 1:23 AM
もりたんさん、どうも。

そうなんです。勝手に貼って事後承諾になっちゃってて申し訳ありません。言い訳ですがそちらへおじゃました時にご了解頂こうと思ったんですが、コメント送信した後に書き忘れに気付いて、連続投稿で汚しちゃいけないな、と思いまして。
相互リンクありがとうございます。こちらこそこれからも宜しくお願いします。
  • 豊満ランドオー
  • 2007/03/26 3:08 AM
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