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見限りは早計


全米だけで400万枚を売ったスーパートランプのアルバム「ブレックファスト・イン・アメリカ」。例えばピンク・フロイドの「狂気」やマイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」などのメガセールスを記録した他のアルバム同様、このアルバムはアーティストのクリエイティヴなピーク期と時代の音楽ニーズが奇跡的な邂逅を遂げた作品のひとつ、と言っていいだろう。「売れた」からと言ってただの売れ線狙いの産業音楽という訳でもない。カラオケフレンドリーな口ずさみやすい歌やキャッチーなリフレインというのはむしろ控えめな方だろう。しかし聴けば聴くほどにその「魔力」に捕り憑かれてしまう魔法のようなアルバムである。このスーパートランプはE.L.O.や10ccなどを引き合いに出されて語られることが多いが、音楽性そのものはそれほどBeatly(ビートルズ風)という訳でもない。10ccではスチュアート&グールドマンよりはゴドレイ&クレームの方に近いヒネリの効いたポップスである。先日書いたプロコル・ハルムは松任谷由美のお気に入りのアーティストだそうだが、このスーパートランプは矢野顕子のお気に入りのアーティストなんだとか。なるほどね。では竹内まりやのお気に入りのアーティストは誰でしょう?カーペンターズ?残念。答えは山下達郎です(失笑)。

閑話休題、アルバムの内容はというとロジャー・ホジソンのファルセット・ヴォーカルがいかにも時代を感じさせるね。リリースされた79年当時と言えばアース・ウインド&ファイヤーやドナ・サマーなどソウル系ディスコミュージックの全盛期。その影響はビー・ジーズ(サタデイ・ナイト・フィーヴァー)やE.L.O.(アルバム「ディスカヴァリー」あたり)などのポップグループにまで及んでいた。そしてこのスーパートランプも例外ではなかった訳である。

そう言えばこのスーパートランプもまたプロコル・ハルムと同じダブル・キーボードスタイルを取っている。もう一方のピアニストであるリック・デイヴィスの書く曲はロジャーの親しみやすいポップ・ソングとは違ってR&B色が強くて渋い曲が多い。最初はロジャーの曲の方が耳に馴染むのだけれど、リックの書く曲は聴き進むにつれてじんわりと胸に染みてくる。味わい深い。そういう意味ではロジャー脱退(ビートルズに例えればポール・マッカートニーが脱退するようなもの)後のアルバム(計3作品)は、内容的にもセールス的にもかなり地味だが決して悪くないアルバムである。

個人的なフェイヴァリット・トラックは74年にリリースされたアルバム「Crime Of The Century」に収録された「Hide In Your Shell」。ロジャーお得意の切ないバラッドだが、「我が心のベストテン」では常に上位にランクインしてる名曲です。

スーパートランプの音楽の特徴は先述したダブル・キーボードとジョン・ヘリウェルの印象的なサックスなんだけど、この音楽スタイルに心惹かれたことは、その後僕が「プログレ無限地獄」に引きずり込まれる(笑)契機になったのかもしれないな。スーパートランプにはインスト・パートの多い長尺の曲もあるし、初期のアルバムは70年代前半という時代を反映してかプログレの印象が色濃い。ロジャー・ホジソンはソロに転向してからイエスとコラボなんかもしてるし。これもまた「セレンディピティ」かな(笑)。何かこういう風に音楽を聴いていく過程で全てのものが「つながっていく」感じというのは実に面白い。ピンク・フロイドの「The Wall」を聴いた時、ライナーノーツのバックコーラスにブルース・ジョンストンとカート・ベッチャーの名前を見つけて驚いたりもしたものだ。

そう言えばプロコル・ハルムもまたプログレにカテゴライズされることもあるみたいね。僕が聴いた時にはまったくそんなつもりは無かったんだが(笑)。まあジャンル分けなんてのは音楽を聴くうえにおいてあまり大きな意味を持たないのだけど、それはまたプログレの話のときにでも(笑)。

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  • 2016.04.03 Sunday
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  • 11:46
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コメント
この盤、全米だけで400万枚売ったんですか!?
当時ワタシは洋楽を聴き始めていた頃だったんですけれど
彼らがあの当時に売れたことは全く知りませんでした(^^ゞ爆
でもバンド名は何度か見かけたことあったんですよね。
で、90年代のバンドで「スーパーグラス」っていうのが居たんですけれど
それが出てきたときに、このスーパートランプと混同してしまう始末!(^^ゞ
あれ…?もっと昔のバンドだと思ったんだけど、再結成かな?などと
勘違いしてしまうことがありました(^^ゞ汗

ところで、ユーミンはプロコルハルムがお気に入り、
矢野顕子はスーパートランプ、
竹内まりあはタツロー(笑)ですが、
では中島みゆきは誰がお気に入りなんだろうか、と…(^^ゞ
ジャニスしか思い浮かばない(笑)
  • もりたん
  • 2007/04/07 5:23 PM
もりたんさん、こんばんわ。

アメリカで「売れたアルバム」って話になるとマイケル・ジャクソンの「スリラー」とかフリートウッド・マックの「噂」と一緒にこのアルバムの名前が挙がる気がします。日本で「売れた曲」っていうと「およげたいやき君」みたいなw ただそんなに売れた割にはバンドの知名度が低い気がするのは何故なんでしょうね?ただ売れたと言っても決してワン・ヒット・ワンダー=一発屋なんかではなくて、これ以外のアルバムも全て素晴らしいアルバムだと思いますよ。

>「スーパーグラス」っていうのが居た
いましたねえ。コステロが誉めてるっていうんで聴いてみたんですけど、若いくせに渋い通好みの音楽やってた、って覚えがある。

>中島みゆきは誰がお気に入りなんだろうか
彼女は何というか誰にも似てない、というかオリジナルですよね。海外のアーティストというよりは同世代の日本の男性アーティストに影響受けてるような気がします。
  • 豊満ランドオー
  • 2007/04/08 7:38 PM
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スーパートランプ 「ブレックファスト・イン・アメリカ」
今日のジャケ画は、 Supertramp 「Breakfast In America」 79年発表作品です。 タイトル曲「ブレックファスト・イン・アメリカ」は ここ最近、ジム・クラス・ヒーローズっていうラッパーがカヴァーして ビルボードチャートの上位にあがってきてるんですが
  • 昔の洋楽が好きなのでつ(^^)
  • 2007/04/07 5:08 PM
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